八百比丘尼

2015-10-28_184254

昔々、現在の福井県の小浜市周辺の海域で、非常に珍しい魚がとらえられた。

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その魚の顔はどことなく人間の様にも見えるし、猿の様にも見えたという。

人々は、この奇妙な魚を宴会の際に食べてみようと話をして、地元の有力者達が、実際に刺身にしてみる事にした。しかし、誰しもが、この得体の知れない魚を食べる事を怖がってしまった。

結局、用意された刺身に手をつける事はなく、ある者はそのまま手付かずにして、またある者は「一応、勿体無いから。」と、持ち帰る事にした。

そして、その宴会に参加していたある男性は、飲み過ぎて泥酔状態になっており、帰宅後にうっかりと、自分の娘に持ち帰ったこの謎の魚の刺身を食べさせてしまったのだという。

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翌日、すっかりお酒が抜けた男性は自分が娘に謎の魚肉を食べさせてしまった事を思い出し、顔面蒼白となった。

しかし、幸いにもその魚に毒性は無かった様で、娘はそれからも普通に生活していたという。

ところが、娘の体の異変に徐々に男性は気付く事になる。

何故か、その娘は何年経過しても、何十年経過しても見た目・外見が変化する事がなかったのである。

やがて、この男性は死に、娘が嫁いだ夫も死に、娘の息子も死に、娘の知り合いも全員が死んだ。

それでも娘は若いまま、依然として老いていく事はなかった。

この事実に悲観した娘は自殺さえも考えたが、結局、尼寺に入り、八百比丘尼と呼ばれる高名な尼僧になったのだという。

八百比丘尼は、その名の通り、800年程生きた跡、ようやく老化が始まり、今度こそ死ぬ事が出来たという事である。

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信じるか信じないかは貴方次第。

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